Langsamer Satz

クラシック音楽のことなどをのんびり、ゆっくりとお話したいと思います
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【ディスク 感想】J.S.バッハ/チェロ四重奏によるオルゲルビュヒライン 〜 ポンティチェリ・チェロ四重奏団
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    ・J.S.バッハ/チェロ四重奏によるオルゲルビュヒライン(36曲)

     ポンティチェッリ・チェロ四重奏団 (Triton)

     →詳細はコチラ(Tower/HMV)

     

     

     

     

     

     

     「さあ来てください、異教徒の救い主よ」 BWV.599
     「神の子がやって来た」 BWV.600
     「主である神よ、私たちはあなたを讃えます」 BWV.601
     「全能なる神を讃えなさい」 BWV..602
     「ベツレヘムに幼子が生まれた」 BWV.603
     「イエス・キリスト、あなたが讃えられるよう」 BWV.604
     「喜びに満ちたこの日」 BWV.605
     「天の高みから私はここに来た」 BWV.606
     「天から天使の軍勢が来た」 BWV.607
     「甘い喜びに」 BWV.608
     「イエスよ、私の喜びよ」 BWV.610
     「私たちキリストの仲間たちは」 BWV.612
     「古い年は過ぎ去った」 BWV.614
     「平安と喜びを携えて私はこの地を去る」 BWV.616
     「私たちを幸福にするキリストは」 BWV.620
     「イエスが十字架にかけられて」 BWV.621
     「ああ人間よ、お前の罪が大きいことを嘆きなさい」 BWV.622
     「私たちはあなたに感謝します、主イエス・キリストよ」 BWV.623
     「キリストは死の縄目に繋がれて」 BWV.625
     「イエス・キリスト、私たちの救い主よ」 BWV.626
     「キリストは蘇った」 BWV.627
     「聖なるキリストは蘇った」 BWV.628
     「栄光の日が現れた」 BWV.629
     「今日、神の子は勝利した」 BWV.630
     「来てください、創り主である神よ、聖霊よ」 BWV.631
     「主イエス・キリストよ、私たちを顧みてください」 BWV.632
     「これらが聖なる十戒」 BWV.635
     「天の国におられる私たちの父よ」 BWV.636
     「アダムの堕罪によってすべて台無しになり」 BWV.637
     「救いは私たちの元に来た」 BWV.638
     「私はあなたを呼びます、主イエス・キリストよ」 BWV.639
     「あなたに私は望みを願いました、主よ」 BWV.640
     「私たちが極めて大きな苦悩にある時」 BWV.641
     「愛する神にだけ自らを統べらせる者は」 BWV.642
     「すべての人間は死ぬ定め」 BWV.643
     「ああ、なんと取るに足らない、ああ、なんと束の間の」 BWV.644

     

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     J.S.バッハの「オルゲルビュヒライン(オルガン小曲集)」全45曲のうち36曲を、チェロ4本のアンサンブルで演奏するというアルバムがリリースされ、早速聴きました。演奏しているのは、フランス人のチェリスト4人によって結成されたポンティチェリ四重奏団。

     

     私は以前、学生時代のオケ仲間とチェロ・アンサンブルを楽しんでいた時期、まさにこのオルゲルビュヒラインの中のコラールを編曲してやれないかと模索していたことがあります。フルニエが編曲したチェロとピアノの版を、チェロ8本くらいに編曲し直せばできないかと。でも、結局は、時間も体力もなく、他にヴィラ=ロボス編曲の平均律の楽譜が手に入ってそちらをやることにしたので、計画は中止しました。
     その「オルゲルビュヒライン」のチェロ・アンサンブル版が、実際に音として聴ける訳ですから、これは聴かない訳にはいかない。

     

     期待に胸を膨らませて聴き始めましたが、これが「当たり」でした。想像していた以上に、バッハのオルガン・コラールは、チェロ・アンサンブルの性質にぴったり合っている。
     もともと言葉を持っていた音楽が、その言葉を捨てて、ただ音として自律して振る舞う。民衆が歌っていた素朴なコラールの旋律、それに対位法的に絡む中声部の対旋律、音楽の骨格を形成する低音部、それぞれが達者な奏者によって生き生きと奏でられる。

     その過程で、音域が広くて、旋律も伴奏もできる機能性をもったチェロという楽器の音色の多彩さを味わいつつ、同質の音色に統一され緊密な関連を維持したアンサンブルの妙を楽しむことで、音楽の音の成り立ちがよく見えるようになる。そのことで、音楽の脈動と息吹とが、何の夾雑物もなくストレートに伝わってくる。ワクワクと心が湧きたつような愉しい音楽もあれば、切実な祈りを孕んだシリアスな音楽もある。でも、そのすべてが人間の生の営みから生まれ、人々の生活に密着に結びついた親密なものである、そのことを心の底から実感させてくれるのです。

     

     何曲かでは編曲に限界があって、単調に思えるところもなくはないのですが、演奏が良いからでしょう、とにかく約54分間にわたってバッハの音楽の味わいと、チェロ・アンサンブルの愉しさを存分に楽しむことができます。

     

     波立った気持ちを鎮め、心を澄ませたい時、強ばった体をほぐし、柔らかさを取り戻したいとき、しみじみと楽しみたいアルバムだし、かつてチェロ・アンサンブルを一緒にやった仲間たちに、「これ、いいでしょ?」と聴かせてあげたいと思えるような素敵な音盤です。私自身、今、肩を痛めていて楽器を弾けるような状態ではないのですが、できることなら、この曲集の楽譜を入手して、アンサンブルをやってみたいなとも思います。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

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