【告知】京都リサイタル2018 ショパン:24のプレリュード/リスト:《ダンテを読んで》 〜 イリーナ・メジューエワ(p) (若林工房)
2019.05.06 Monday
・京都リサイタル2018
ショパン:24のプレリュード/リスト:《ダンテを読んで》
イリーナ・メジューエワ(p) (若林工房)
→詳細はコチラ(若林工房HP)
<<曲目>>
・メンデルスゾーン: ロンド・カプリッチオーソ Op.14
・リスト: ダンテを読んで 〜 ソナタ風幻想曲
・ショパン: 24の前奏曲 Op.28
[アンコール曲]
・ショパン: マズルカ ハ長調 Op.33-3
・リスト: 愛の夢 第3番
・メンデルスゾーン: 無言歌 ト短調 Op.102-4
イリーナ・メジューエワ (ピアノ… 1925年製ニューヨーク・スタインウェイCD135)
2018年11月9日、京都コンサートホール〈アンサンブルホールムラタ〉におけるライヴ録音
WKLC-7026
STEREO /24-Bit & 96kHz録音
2019年5月31日発売
ライナーノートより
「古いスタインウェイの陰影豊かな音色を伴って描かれるショパンの音楽の抒情は味わい深く、しかし、いつもどこかに死の観念がべっとりとまとわりついていて、ぞっとするほどに美しい。(中略)・・・やみがたい衝動に突き動かされ、創造のマグマに嬉々として身を投じてしまう表現者の「業」を、メジューエワは余すことなく音にしている。」(粟野光一)
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告知です。
今年も、イリーナ・メジューエワの京都リサイタルのライヴ盤が発売されます。 今回のアルバムには、2018年11月9日に京都コンサートホール、アンサンブルホールムラタでおこなわれたリサイタルの模様が収録されています。曲目はメンデルスゾーンの「ロンド・カプリッチオーソ」、リストの「ダンテを読んで」とショパンの「24の前奏曲」を中心とした重量級プログラムで、当日のアンコールも3曲収録されています。ピアノは、最近メジューエワが愛用している1925年ニューヨーク・スタインウェイCD135。
発売日は、若林工房のHPによると5月31日です。
僭越ながら、今回もまたライナーノートを執筆いたしました。これまで同様、曲目解説や演奏会の詳細なレポートなどは別の方が担当されていて、私の文はその後ろに掲載されています。
多くの方が指摘されていますが、ここ何年かの彼女の新譜リリースのペースの早さには驚くばかりです。しかし、それ以上に、そのどれもが信じられないほどに高水準の演奏であり、かつ、彼女以外からは絶対に聴けない個性的なものになっていること、そして、リリース毎に彼女が新しいステージへと歩みを着実に進めていることに、驚きを通り越してもはや空恐ろしささえ覚えてしまいます(もちろん、最上級の称賛です)。
今回リリースされるライヴ盤も例外ではありません。特に「ダンテ」の凄まじいばかりの演奏は、聴いていて思わず取り乱してしまいました。こんな演奏をナマで聴いたら、私は一体どうなってしまうだろうかと心配になったくらいです。
いや、ショパンも素晴らしい。何と魅力的で、何と胸に迫る演奏だろうかとため息が出るほどに。
メンデルスゾーンのロンド・カプリッチオーソも、無言歌も彼女の十八番で、特に後者のしみじみとした語り口にホロリとしていると、彼女の無言歌全曲録音が欲しくなってしまいます(選曲盤は既発売)。
いずれの演奏でも、スタインウェイCD135を弾いたライヴ録音であるということも、彼女の演奏の魅力と凄みを一段も二段も引き上げていることと思います。どうか、今回のアルバムも一人でも多くの同志の方の耳と心に届きますようにと願っています。
なお、当盤では、収録時間の都合で、リサイタル冒頭に演奏されたモーツァルトのソナタと、アンコール最後のドビュッシーの「月の光」がカットされています。拝聴した限りでは、埋もれさせてしまうのは忍びない美しい演奏でしたので、是非、別の機会にリリースされますように。