珠玉の小品 その4 〜 アザラシヴィリ/無言歌

2007.09.01 Saturday

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    ※2016.02.28追記
    このエントリーを書いた後、無言歌の原曲にたどり着きました。
    こちらのページに動画のリンクを貼っていますのでよろしければご参照ください。
    アザラシヴィリの「無言歌」について 〜 原曲は "Dgeebi Midian"

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    ・ヴァージャ・アザラシヴィリ/無言歌
     サンクト・ペテルブルク・チェロ・アンサンブル

     →詳細はコチラ(Tower/HMV)

     


     日本には「歌謡曲」というジャンルがあります、というか、かつてありました。昔、私が紅顔の美少年だった頃、TVで聴けるような音楽はすべて「歌謡曲」でした。森進一も、ピンクレディも、たのきんトリオも、みんな「歌謡曲」を歌ってました。いつ頃からか、J-POPと演歌に分かれて、「歌謡曲」というのは過去の遺産になりました。宇多田ヒカルは「歌謡曲」なんて歌っていませんし、北島三郎御大は「演歌」を歌っています。

     その文脈で「歌謡曲」とは何ぞや?と考えると、それは70年代くらいまでの「流行歌」を指し、もっと言うと、メロディアスで、素直な人間の感情に訴える音楽と私は定義したいです。どんなに下手くそな歌手が歌ってもサマになってしまうようないいメロディが多かったと思います。

     さて、今日とりあげるアザラシヴィリの「無言歌」は、まさに「歌謡曲」の雰囲気を持った曲です。アザラシヴィリは、グルジアの作曲家だそうですが詳細はわかりません。

     この「無言歌」は、かつて、サンクト・ペテルブルグ・チェロ・アンサンブルが好んで演奏した曲です。サンクト・ペテルブルグ・チェロ・アンサンブルというのは、ムラヴィンスキー時代のレニングラード・フィルの首席チェロ奏者だった、アナトール・ニキティンが結成したチェロ・アンサンブルです。90年代半ば頃にはCDを出したり来日して演奏会を開いたりして結構な人気がありました。(今はもう恐らく解散してしまっていると思います。)

     曲は、「きょうと〜おおはらさんぜんいん」という歌のメロディに少し似た音調を持ち、まさに70年代の日本の「歌謡曲」の雰囲気をぷんぷんさせながら切々と歌う佳品です。とにかく「歌う」ということが一番大事という音楽。そして、未来に明るい希望を持っていて、目線が坂本九のように柔らかく上を向いている音楽。聴いていて、「ああ明日も頑張ろう」と思える音楽。私はとても素敵な曲だと思います。大好きです。

     私は趣味でチェロを弾いていて、以前チェロ・アンサンブルもやっていたので、彼らのCDを聴いて、何よりもこの曲を是非やりたいと思いました。楽譜がないので耳コピーに挑戦しようと思いましたが、聴音の素養もないこともあり、旋律を聴き取っただけですぐに諦めてしまいました。ならば楽譜を借りられないものかと、CDを制作したキング・レコードに問い合わせてみると、制作担当の方のお話では、残念ながら楽譜はないという返答だったのですが、その来日時の演奏会で最も反響が大きかったのがこの「無言歌」だったとうかがいました。ピアノ伴奏つきで12人のチェロ奏者が臆面もなく熱く歌い上げる「歌謡曲」に、さぞかし会場は沸いたことだろうと想像します。ほんとにこの曲こそ、なんでこれがマイナーなんだろうかと思うくらい、いい曲です。

     また、以前、グルジアのバレエ学校のドキュメンタリーをBSで見ていたとき、バックでこの曲が「歌つき」で流れてきたので音盤が手に入らないものかと、(先日倒産した)新世界レコードに問い合わせてみたこともあります。しかし、その昔、メロディアからLPが出たことがあるそうですが今は入手不可とのことでした。ペテルブルグのアンサンブルがほぼ解散状態の今、もうナマで聴くことも、楽譜を入手することも難しいのかもしれません。こんなにきれいな曲で、絶対に人気が出る要素はいっぱいあるのにもったいないことです。

     それでも、世の中にはいろんな人がいるものです。若手指揮者の山田和樹氏がこの曲が大好きなんだそうで、御自身でオケ用に編曲し、アマオケでもアンコールでやったそうです。あの曲を弾けてオケの人々がうらやましいなあと思いますし(私も弾きたい)、それ以上に、実演を聴きたかったなあと思います。

     いつかきっと、この曲がナマで聴けますように。願わくばチェロ・アンサンブルで弾けますように。

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    2018.06.18 Monday

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      コメント
      何度か TB 打ってみたのですが、反映されないみたいです。jugem と excite はリンクしてないのかな……。アザラシヴィリの他の曲も聴いてみたいですね。
      • by shu
      • 2008/03/07 9:25 PM
      shuさま、コメントありがとうございます。
      TB、ダメですか・・・。私の方からそちらへはTBできたのにおかしいですね・・・。

      それはともかく、ほんとにアザラシヴィリの作品、他のものを是非是非聴いてみたいものですね。
      先日この曲山田和樹さんの指揮で聴きました。
      なるほどきれいな曲でジーンときましたね。
      歌があるなんて歌ってみたいです。
      ニコニコ動画でノクターンを聴きましたが、これもすてきですね!
      • by ニコレット
      • 2013/10/22 2:23 PM
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