気になる演奏家 その19 〜 カティア・ブニアティシヴィリ(P)

2010.12.16 Thursday

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     ・カティア・ブニアティシヴィリ(P)
     来年の話をすると鬼に笑われそうですが、来年4月におこなわれる2つの演奏会のチケットを入手しました。一つは、ギドン・クレーメル・トリオの演奏会。彼が最近結成した若い女性二人とのピアノ・トリオの初お目見えで、以前、アルゲリッチとマイスキーとの「夢のトリオ」で聴かせてもらったチャイコフスキーのピアノ三重奏曲「ある偉大な芸術家の想い出」がメインです。

     そしてもう一つは、そのクレーメル・トリオでピアノを担当する若手女流ピアニスト、カティア・ブニアティシヴィリのリサイタル。

     ブニティアシヴィリは1987年グルジアのトビリシ生まれ。まだ今年23歳の若手ですが、2003年ホロヴィッツ国際ピアノ・コンクール優勝、2008年アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで第3位という経歴を持ち、現在はウィーンでマイセンベルクに師事しているとのこと。クレーメルのお眼鏡にかなってロッケンハウスなどで度々共演している他、彼女はアルゲリッチの一押しピアニストなのだそうで、最近出た2009年のルガーノでの音楽祭のライヴでも、ルノー・カプソンとのデュオを担当しています。

    ・ライヴ・フロム・ザ・ルガノ・フェスティヴァル2009
     マルタ・アルゲリッチ&フレンズ(EMI)

     さらに、調べてみると、今年のラ・フォル・ジュルネで来日してショパンを演奏し、大変高い評価を受けています。まったくノーマークで知りませんでした。

     私がその彼女のコンサートを聴きに行こうと決心したのは、正直告白するとまず彼女の写真を見てその美貌に惹かれたからです。



     しかし、それだけではなくて、ネットで検索して見つけた動画で見た彼女の演奏にとても惹かれたからです。前述のルービンシュタイン国際コンクールで演奏したリストやシューマンなどですが、何しろ音質が良くないので細かいところまでは聴き取れないとは言え、彼女のピアノの音色、特に弱音の美しさに耳を奪われました。これは絶対ナマで聴いてみたいと思いました。

     そして、よくよく思い返してみれば、まだ買ってから一度も聴いていなかった2008年のロッケンハウスのライヴ録音CD、このブニアティシヴィリが参加していることを思い出し、早速聴いてみることにしました。演奏されているのは、ティックマイエルの「アンドレイ・タルコフスキーによる8つの賛美歌」と、フランクのピアノ五重奏曲。


    ・賛美歌と祈祷
     クレーメル&クレメラータ・バルティカ、ブニアティシヴィリ (ECM)



     やはりこのブニアティシヴィリのピアノの音、美しい。ため息が出るくらいに美しい。どんなに繊細な弱音になっても、響きが痩せることは決してなく、潤いと豊かな質感が感じられるのです。だから、曲の成立にエロティックな背景にあるフランクは、もう悩ましいくらいにセクシー。楽器を替えてから、柔らかくまろやかな響きを聴かせてくれるようになったクレーメルのヴァイオリンとが、何とも妖しいくらいに濃密に絡み合うさまはぞくぞくします。しかも、フォルティッシモでの激しい打鍵による情熱的な表現も、彼女を高く氷解しているアルゲリッチを思わせるような魔術的な趣さえあって素晴らしい。

     となると、もうこれは彼女のリサイタルは絶対に聴きに行かねばきっと後悔すると思い、チケットを入手したという訳です。曲目は、彼女が得意とするリストのピアノ・ソナタとメフィスト・ワルツ、ショパンの「葬送」ソナタ、そしてプロコのソナタ第7番「戦争」という重量級プロ。ああ、早く聴きたいし、彼女を見てみたいです!

    ・ショパン/バラード第4番

    ・リスト/メフィスト・ワルツ

    ・リスト/ピアノ・ソナタより

    ・ブラームス/ピアノ協奏曲第2番より

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    2020.02.25 Tuesday

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      コメント
      わー奔放なバラ4ですね! これで破綻しないで最後までちゃんと完成しているのがすごい。私もリサイタル、聴きたくなってきました。グルジア人、なんとかシヴィリって名前多い。このかたも、バレリーナのニーナ・アナニアシヴィリにそっくりですわ。
      • by hisae
      • 2010/12/16 2:51 AM
      hisaeさん、コメントありがとうございます。

      そうなんですよ、彼女のショパン、こんな風に、音楽のキワの部分で勝負できる人って凄いと思いますし私は大好きです。クレーメルやアルゲリッチに評価されているのもなるほどと思います。

      彼女の容姿、確かに、アナニアシヴィリと似ているかもしれませんね。顔立ちもそうだし、肉感的な唇とかも。グルジアはアジア系の血も入っているからか、日本人でもこういう顔立ちの女性いますよね。鷲尾いさ子さんとか。そして、グルジア人、なんとかシヴィリさん多いですよね。ちょっと前に取り上げた作曲家のアザラシヴィリも。ちょっと行ってみたい国ではあります。

      それにしても、こういう人をちゃんと見つけてくるルネ・マルタンってやっぱり凄い人ですね!
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