【気になる演奏家 22】スンヘ・イム(S)

2011.06.15 Wednesday

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    ・スンヘ・イム Sunhae Im(S)
     
     このところ女性演奏家のディスクばっかり聴いている気がします。単に私が女性好きなだけという気もしますし、たまたま聴きたいディスクのリリースが重なったのかもしれませんし、震災も影響しているのかもしれませんが、とにかく女性の奏でる音楽に心惹かれる毎日です。

     そんな中で、先だって取り上げたヌリア・リアルと並んで、私の中で大切な存在となっているのが、韓国のスター歌手スンヘ・イムです。

     私が彼女の歌を初めて聴いたのは、多分、ネットラジオOttavaでオンエアされた、ハイドンの「天地創造」の中のガブリエルのアリアだったと思います。どのアリアだったかまでは覚えていませんが、まさにこれぞ天使!という可憐な声と清潔な歌い口にすっかり惹かれてしまいました。そして、曲目データを見て、これが韓国の歌手による歌だということに驚いてしまいました。ドイツ語のディクテーションについてはよく分かりませんが、声が「東洋人ばなれ」している。実際のところを知らなければ、絶対にヨーロッパの歌手の歌だと信じ込んでいたと思います。

     そうなると、まあ彼女の歌っているCDを血眼になって探して入手するという日々になりました。彼女の現時点での代表作であるルネ・ヤーコプスの指揮するモーツァルトのオペラ(イリア、ツェルリーナ、パパゲーナ、セルヴィリア)と、ハイドンのカンタータ(シュペーリング指揮)、バッハのロ短調ミサ(ミュラー=ブリュール指揮)、そしてマーラーの交響曲第4番(ホーネック指揮)などが集まりました。

     どれもやはり彼女の伸びのある美しい歌に惚れ惚れと聴き入るしかありません。テクニックも十全でダジリタもよく回りますし、何より弾けるような活気があって、聴いていて気持ちが湧きたちます。彼女のタイプの欧米の歌手には、例えばエディット・マティス、エリー・アメリング、ルチア・ポップ、バーバラ・ボニーといった素晴らしい人たちがいますが、私はそうした名歌手たちの系列の中にイムも並べて崇めたいと思います。

     これまで集めてきたディスク、まだ全部は聴けていないのですが、初めて聴いた「天地創造」はやはり素晴らしい歌だと思います。(シュペーリング指揮の演奏も、巷では余り話題になりませんが、いや、とても素晴らしい。)

    ・ハイドン/オラトリオ「天地創造」
     シュペリング指揮カペラ・アウグスティーナ他(Naxos)
     →詳細はコチラ(HMV/Tower)




     そして、オペラでは何と言っても映像でも出ているツェルリーナが好きです。「ドン・ジョヴァンニ」に出てくる女性たちの中では私はツェルリーナが一番好き(好みが幼いでしょうか)なのですが、彼女の歌と容姿のキュートさにはクラクラしてしまいます。そして、ああ私も彼女に癒されたい、「おくすり」ちょうだい!と願わずにはいられません。(ヤーコプス指揮のモーツァルト、賛否両論あるようですが私は大好きです。)パパゲーナは、結局歌うのは1曲、しかも二重唱だけですからちょっと残念ですが、まだ聴いていない「イドメネオ」のイリヤは彼女の当たり役の一つとして世界各国で歌っているようなので楽しみです。また、マーラーも早く聴きたいと思います。

    ・モーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」
     ルネ・ヤーコプス指揮フライブルク・バロック管ほか(HM)
     →詳細はコチラ(HMV/Tower)
     

     イムさんという女性は、いつも活気があって笑顔を絶やさない人なのでしょう。ネットで見る写真を見ても、少女のような可憐さと、しっとりと成熟した大人の女性の色気を併せ持った笑顔と、つぶらな瞳に、私は目が釘付けになります。勿論、耳もくぎ付けなのは言うまでもなく、アンサンブルでも常に他のソリストとの協調に心を配りつつ、でもしっかりと自分の音楽を主張するあたりの「芯の強さ」にもとても私は共感します。だからこそ彼女が多くの音楽家仲間に親しまれ、活躍できているのだろうと思います。

     彼女の最近の活動は、シュトゥットガルトが中心になっているようで、先日はプーランクの「カルメル修道院」に出演したり、フォーレのレクイエムを歌ったりと大活躍。彼女自身、日本には何年か前にLFJに出演して以来まだ来ていないので、是非また日本で歌いたいと言っていました。是非とも彼女の美しい歌声、そして美しい姿に実際に接してみたいです。

     また、是非とも彼女の歌うバッハのカンタータや、ドイツ・リート(フォルテピアノ伴奏)が聴きたいですし、オペラではそのうち彼女の歌うスザンナやアデーレを聴いてみたいです。

     彼女もまた「私の女神さま」です。

    ・モーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」ツェルリーナのアリア「薬屋の歌」


    Eva Della'Acqua /Villanelle

    J.シュトラウス/喜歌劇「こうもり」アデーレのアリア「侯爵様、あなたのようなお方は」

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    2018.10.21 Sunday

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      コメント
      はじめてまして。
      スンヘ・イムさんの歌声に衝撃を受け、思わずコメントさせて頂きました。突然失礼いたします。
      本当にアジア人とは思えない声ですね!バーバラ・ボニーに似た美声とチャーミングな容姿、テクニックとディクションの美しさ!!に本当にびっくりしました。確かにLFJで名前が出ていたのに、聴かずじまいで惜しいことをしました。。
      引っ張りだこになること間違いなしですし、再来日を楽しみにしています。
      余談ですが、先日マリアンナ・サヴァールの「Un Camino de Santiago」のCDを知人から頂き、フィゲーラスの娘さんだったことに驚いて思わず検索したところ、こちらのブログを発見いたしました。
      興味深い内容に引き込まれ、いろいろ拝読させていたきました。
      イブラギモヴァは、私もTVで、たまたま観まして大変感激しました!まるで「絵画の中の少年」のような少女の、ひたむきにシャコンヌを弾く姿が今も脳裏に焼きついています。昨年末のコンサートも気になっておりましたが行けず・・記事が載っていましたので嬉しくなってしまいました。
      長くなりましたが、ブログまた拝見しに参ります。
      • by kuruminosuke
      • 2012/04/04 11:28 AM
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