Langsamer Satz

2007.08.04 Saturday

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     思い立ってブログを書くことにしました。
     デビューにあたり、ブログのタイトルについて説明がてら書くことにします。
     "Langsamer Satz"というのは、ドイツ語で「緩徐楽章」という意味です。これはクラシック音楽の用語で、交響曲やソナタの中でテンポのゆっくりした楽章のことを指します。

     私自身、猛烈なスピードと効率が求められる時代の波から取り残されそうなくらい、何かとテンポの遅い人間です。だからかどうか、音楽もどちらかと言えばテンポのゆっくりした落ち着いたものを好みます。クラシックの「緩徐楽章」に限らず、ポピュラーでもバラードの方が好きな曲が多いです。勿論、興奮を掻き立てるようなテンポの速い曲も良いのですが、自分に合っているのはやはりゆっくりした音楽だと感じます。

     というわけで、このブログも、タイトルの如く、好きな音楽のことなどを、ゆっくり、のんびりとマイペースで書いていこうと思います。

     因みに、ウェーベルンに"Langsamer Satz"という美しい弦楽四重奏のための曲があります。カルミナ弦楽四重奏団のひたむきな熱っぽさをたたえた演奏を好みますが、イタリアのチェリスト、マリオ・ブルネロが指揮した弦楽合奏版は、しなやかな歌と分厚い響きが素敵でこちらも愛聴しています。

     また、最近聴いた「緩徐楽章」で最も印象に残ったのは、リヒテルが弾くシューベルトのピアノ・ソナタ第15番「レリーク」の第2楽章です。そもそもシューベルトの音楽の緩徐楽章では、シンプルな美しさの裏に突き刺さるような孤独を感じることが多いですが、リヒテルの演奏には、「大地」の存在を背後に感じます。孤独の先には帰る(還る)ところがあるのだという感覚が音楽を痛々しさから救っているような気がします。疲れた私の心に優しく大きな慰めを与えてもらえた気がして、聴いていて涙が出てきました。

     今日はこんなところで。